タイル外壁の補修工事について


   タイル外壁の剥離の原因
     タイルは躯体コンクリートに接着材料により全面貼り付けられ、目地は目地モルタル
     により埋められて、見た目には奇麗な外装材となっています。
     タイル自体は陶器や磁器質で防水性には優れた材料ですが、目地モルタルは経年
     劣化により防水性能が低下して来ます。
     タイルの剥離や浮きの原因は目地やタイルのクラック等から、躯体とタイルの間に水
     が入り浮きが発生してきます。浮きや剥離を押さえるには、躯体間に水の浸入を防ぐ
     以外に方法は有りませんは。


   撥水材塗布の目的
      目地モルタル部やタイル表面の水分を撥水材によりハジキ落とし、内部への浸透を
      防ぐ目的で塗られます。撥水材は5年以内に再塗装すべきですが、仮設足場等が
      必要となり大工事となりますので、大規模修繕工事で工事項目として検討して下さい。
      浮きや剥離の進行した外壁はタイルを全面に剥離をして、再補修や別材料による
      外装工事が必要となり、費用的にも大変な負担となります。





  「アルミパネルで外壁大改修」

                               
   タイル剥離の進行したマンションを、アルミ
   パネルのカバー工法で大改修した外壁。
   別建物のようにリニューアルしますが、費用
   面では大変な負担となります。


  「外壁タイルの浮き調査」

                            
   外壁タイル面全体を、パールハンマーを
   用いて、音により浮きを調査します。


  「ピンニングによる浮き固定」

                               
   径4mm、長さ40mmのステンレスピン
    を、目地部より躯体コンクリート迄挿入し
   エポキシ樹脂でタイルを固定します。


  「エポキシ樹脂の注入」

                               
   ピンニング部にエポキシ樹脂を圧入
   し、タイルの浮きを固定します。
   注入時には液漏れによるタイル面の
   汚れに注意。


  「躯体コンクリートのクラック補修」

                                 
   クラックの入っているタイルを剥ぎ取り
   躯体コンクリートにクラックのある場合
    は、エポキシ樹脂を低圧注入し補修
    してからタイルを貼ります。


  「タイル下地の浮き補修」

                                 
   下地モルタルに浮きのある場合には
    ピンニング工法で、モルタル下地固定後
    にタイル貼りをします。


  「化粧目地のシール打替え」

                                 
    シーリング材も経年劣化により、硬化現象
    がおこります。硬化したシールは接着面
    に亀裂が入り漏水の原因となります。


  「外壁タイル面の洗浄」

                                  
   タイル面全体を洗剤で下洗いをして
   油分等を落としてから、高圧洗浄を
    します。


  「外壁の高圧洗浄」

                                 
   洗剤による下洗い完了後に、高圧洗浄
   をします。
   洗浄の圧力は120~150kg/cm2程度
   です。


  「タイル面撥水材の塗布」

                                  
   外壁補修及び高圧洗浄完了後に
   タイル面全体にローラーで撥水材を
   下塗り、上塗りの2回塗布します。


  「撥水材の塗布したタイル外壁」

                                  
   タイル面全体に撥水材を塗布した外壁
   新築時同様の奇麗なタイル外壁となり
   ました。